人は皆、自分独自のエゴ(観念、信念、習慣、思い込みなど)を持っています。
幼い頃、両親、先生、知人、友人から言われた言葉をそのまま信じます。
「人には親切にしなさい」と親から言われたので、自分を犠牲にして親切にしてみたり、
「あなたは駄目だね」と先生から言われたら、「自分は駄目なんだ」と思い続けたり、
「おまえブスだな」と学友から言われたら、「自分は醜い」と思い続けたり、

良い事を言われた場合はいいのですが、人はどちらかと言うとネガティブな言葉の方を心に刻みます。
それも無意識に刻み込むのです。
すっかり忘れてしまう人はいいのですが、刻み込んでしまうと無意識にリフレインし続けます。

そうするとどうなるか?

例えば、介護の仕事をしていて夜勤明けで疲れているのに同僚が

「今日、身体の調子が悪いので誰か夜勤変わってくれないかな」
と言われると昔、親から言われた「人には親切に」が無意識に発動して、自分も疲れているのに
「いいですよ。私が変わりますよ。」と言ってしまいます。

例えば友人が
「あの人綺麗ね」
と言っただけなのに昔、学友から言われた「おまえブスだな」が発動して
「どうせ私はブスよ。」という思いと共に嫌な気持ちが心に広がります。

相手は何気なく言っているのですが、心にひっかかるのです。
ひっかかるだけならばいいのですが、悲しみや怒りになる場合もあります。

そして、相手を攻撃したり恨んだりし始めます。

「私を傷つけたから、あの人が悪い」
「私にあんな事を言う人は嫌いだ」
などと思い、自分の心の内側を見ずに人のせいにします。
本当はその嫌な思いは、自分のエゴに反応しただけだというのに。。。

この事に気が付かないと、ネガティブな出来事を無意識に生涯創り続けます。

まずは自分の反応に気づき、その奥にあるエゴに気が付くことが目覚めの第一歩です。